タワーマンション(タワマン)の節税、改正を検討

タワーマンション(タワマン)の節税、改正を検討

タワーマンション(タワマン)の節税、改正を検討

国税庁有識者会議による相続税の評価変更点

マンションの相続税評価額は、建物の固定資産税評価額と敷地全体の面積×共有持分×平米単価(路線価等)から算出されます。
現在、タワマンは相続税評価額と市場価格が乖離していることから相続税が非常に低くなる傾向にあるため、以下の税制改正が検討されています。
これが「タワマン節税の改正」と呼ばれているものです。

令和5年度与党税制改正大綱(令和4年12月16日決定)に、「相続税におけるマンションの評価方法については、相続税法の時価主義の下、市場価格との乖離の実態を踏まえ、適正化を検討する。」旨が記載されており令和5年6月22日(木)に第3回有識者会議を開催されています。

今後、国税庁において通達案を作成し、意見公募手続を行う予定で早ければ令和6年1月1日以後の相続・贈与税からで検討されているものです。

  • マンションの乖離率の分布
  • 一戸建ての乖離率の分布

出典:国税庁マンションに係る財産評価基本通達に関する有識者会議について

改正点を詳しく解説

現在のマンションの評価方法

マンション一室の評価額(相続等で取得した財産の時価)は、不動産鑑定価格や売却価格が通常不明であることから、以下の計算式となっています。

現在のマンションの評価方法 現在のマンションの評価方法
【補 足】
  • 高層マンションほど、敷地利用権がより細分化され「敷地持分が狭小」に設定されており立地条件の良好な場所でも、評価額が市場価格に比べて低くなる。
  • 建物の評価額は、再建築価格をベースに算定されている。ただ、市場価格には建物の総階数、所在階が考慮されおてり、且つ評価額への築年数の反映が不十分の為、現行の建物評価額は、市場価格に比べて低くなるケースが多くみられる。

検討されているマンションの評価方法

マンション一室の評価額(相続等で取得した財産の時価)をる「築年数」、「総階数(総階数指数)」、「所在階」、「敷地持分狭小度」の4つの指数に基づいて、評価額を補正する方向となります。

具体的には、これら4指数に基づき統計的手法により乖離率を予測し、その結果、評価額が市場価格理論値の60%(一戸建ての評価の現状を踏まえたもの)に達しない場合は60%に達するまで評価額を補正します。

検討されているマンションの評価方法 検討されているマンションの評価方法

上記の「評価乖離率」は、「①×△0.033+②×0.239+③×0.018+④×△1.195+3.220」により計算したものとする。

  • ①:当該マンション一室に係る建物の築年数
  • ②: 当該マンション一室に係る建物の「総階数指数」
    ※総階数÷33(1.0を超える場合は1.0)
  • ③:当該マンション一室の所在階
  • ④: 当該マンション一室の「敷地持分狭小度」
    ※当該マンション一室に係る敷地利用権の面積÷当該マンション一室に係る専有面積

【参 考】
上記の算式は、次の(1)の目的変数と(2)の説明変数に基づく重回帰式である。

  • (1)目的変数 平成30年分のマンション一室の取引事例における取引価格÷当該マンション一室の相続税評価額
  • (2)説明変数 2.に掲げる算式における①、②、③、④

まとめ

今回は、国税庁での「マンションに係る財産評価基本通達に関する有識者会議について」ご紹介いたしました。

これらの内容は現在検討中であり、あくまで一戸建てとのバランスを考慮し、相続税評価額が市場価格理論値の60%未満(乖離率1.67倍を超える)となっているものについて、市場価格理論値の60%(乖離率1.67倍)になるよう評価額を補正する前提とされています。
本税制改正については、引き続きご紹介してまいります。

公開日
2023/10/17
調 査
アドパークコミュニケーションズ 不動産情報事業部
監 修
日本住環境評価センター株式会社