エコ住宅とは環境に配慮された家。
今までは省エネ対策や自家発電設備など、使う面と作る面は別々のアプローチで進んできましたが、
ここにきてエネルギーを自給自足するというコンセプトの家、「エコ住宅」が注目を集めています。
実際のところ、100%自給自足というのは難しいですが、様々な工夫によって「エネルギー効率の良い家」は実現し、さらなる進化を続けています。
日々、新しい技術が研究され実用化に向けた実験が重ねられていますが、現時点で住宅に設置可能なものをご紹介します。
屋根の上などに太陽電池のパネルを設置し、文字通り太陽の光を電気に変換するもので、環境への優しさは満点。 太陽の光を受けることができる立地が、設置する為の条件になります。
太陽光発電と並び一般的に普及しているエネファーム。 都市ガスやLPガス、灯油などから水素を取り出して、空気中の酸素と反応させることによって電気を作るシステムです。 熱も一緒に作るので給湯もできる点がポイントです。
エネルギーを効率的に使うための設備で、ヒートポンプ技術を使って空気熱を利用し、給湯や暖房をまかなうシステムです。 深夜電力や太陽光発電などを利用することで費用を抑え、無駄なくエネルギーを使うことができます。
太陽熱で水を温め、それをためて給湯するシステム。 太陽光の40~50%を熱として利用できるなど、エネルギーの変換率や費用対効果が高い点が特徴。 形式は他の設備との併用も含めていろいろなタイプがあります。
太陽光発電も太陽熱温水器も太陽エネルギーを利用する意味ではソーラーシステムと言えますが、 ここでは太陽熱で不凍液や空気を温め、それを利用して、給湯、暖房などに利用するというシステムのことです。 古くから住宅だけでなく業務用にも利用されてきたシステムです。
塗るだけで夏は涼しいのが高反射率塗料です。 屋根に塗ることで太陽光を反射しやすくするというものですが、ヒートアイランド対策にもつながるため、近年注目されています。
エネルギーを効率よく使うことはエコ住宅の重要なポイントですが、室内環境の基本となる設備は断熱。 断熱性能が高い住宅だと外気温の影響を受けにくいので冷暖房のコストを削減することができます。 形式は他の設備との併用も含めていろいろなタイプがあります。
大きく分けて自然系、プラスティック系、鉱物系の3つがあり、 結露のしにくさや、環境への配慮という面では自然系、低価格では鉱物系とそれぞれに長所、短所があります。
エコ設備のマイナス面としては導入にお金がかかることと言われていました。
太陽光発電で一般的な戸建住宅用4kwで200万円程度でしたが、開発が進むことで導入しやすい価格に近づいてきました。 エネファームも350万円程度だったものが、小型化され270万円程度のものも発売されています。
また、こういった設備の導入には国や自治体で補助金の制度があり、今後も継続されるでしょう。
自治体によって対象や金額が異なりますので、しっかりチェックして賢く利用したいところです。
国も一旦終了した住宅エコポイントを復興支援-住宅エコポイントとして再開し、現時点では2012年の10月31日までに着工、
または工事着手した条件を満たしている新築(およびリフォーム)に付与されます。
エコ住宅をもう一歩進めたスマートハウス。 100%の電力自給自足をめざすとともに、省エネ家電をネットワークでつないで、自動コントロールによって消費電力を制御。 電気自動車を蓄電池に使うなど、快適さと環境への配慮を両立する住宅です。 こういった考えを街全体に取り入れたものがスマートシティです。
太陽光発電などのグリーンエネルギーを使って発電したエネルギーを最新のIT技術を利用して、街全体の消費エネルギーを管理しています。
電力に限らず、水道も雨水や再生水を利用する、電気自動車を利用した交通網などインフラすべてを高度に管理しながら運用。 オフィスや学校、住宅も連携しながらエネルギーの効率利用をしていく街です。
世界中で、実証実験が行われていて日本でも、横浜市や豊田市など4つの地域でプロジェクトが始まっています。 各住宅では、電力をつくる、ためることをはじめ、消費の面でもムダのない運用と消費の見える化が行われています。
街全体として電力の供給バランスを調整しながら、不足しそうな時には消費を抑えるよう連絡が届きます。 また電気自動車のバッテリーを家庭の蓄電池として利用する実証がされるなど、“未来の街”のイメージは、どんどん現実となっています。
震災の後、街のあり方についても様々な見直しが行われ、スマートシティへの動きが活発になってきています。
スマートフォンも市場を広げ、今年のモーターショーでは、スマートフォンで制御する電気自動車も出展されるなど、
スマートシティ構想にあるものが具体化してきています。
家も車もスマートフォンなどとの連携で、まさしくスマート(賢く)になって行きそうですね。
エネルギーを効率よく使う”賢い家”
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